スポンサーリンク
2014年02月26日

「向日葵の咲かない夏」 道尾秀介 〜 読んでいて気づかなかった真実が見えた時の恐怖

世界観が最後に崩れるというのは、こういう小説をいうのだと思います。

もしかして・・と思いながら、想像が及ばなかった、
そんなはずがあるわけない、と信じられなかった

そういうラストがあるミステリ小説が好きな人はぜひ読んでみてください。


「向日葵の咲かない夏」
作者:道尾秀介

「向日葵の咲かない夏」作品概要 wikipeiaより

第6回本格ミステリ大賞候補となった。
作者は『野性時代』(角川書店)2009年3月号でのインタビューで、本作が読者から、“物語が陰惨”、“登場人物が可哀想すぎる”などと評されたことを明かしている。
リンゼイ・アン・ホーカーさん殺害事件の容疑者の身柄確保時に、鞄の中に同書の文庫版が入っていたと見られることが報道された(週刊新潮2009年11月26日号)。

あらすじ

小学校の一学期の終業式の日、欠席したS君にプリントを届けるためにS君の家を訪れたミチオ。声をかけても応答がなく、中に入ってみると、S君は首を吊って死んでいた。急いで学校に戻り、担任の岩村先生に伝え、ミチオは一旦家に帰される。その後、岩村先生と2人の刑事が家に来るが、ミチオにもたらされたのは、“Sの死体なんてなかった”という知らせだった。「嘘じゃない、確かにS君の死体を見た」と懸命に主張し、結局行方不明事件として捜査されることとなった。それから1週間後、ミチオの前にS君があるものに姿を変えて現れ、“自分は殺されたんだ”と訴える。ミチオは妹のミカと共に、S君を殺した犯人を探すこととなる。

感想(ネタバレなし)


まず、物語全体に、なんとも言えない不気味な雰囲気があります。
なんでしょう。。ホラーという感じでもないのですが、温かい物語という雰囲気では、間違いなくないです。
サスペンスに近いような。
主人公のミチオは子供であるがため、一般的なミステリー小説にあるような、謎解きについても、大人ならばもう少し理論的にスムーズに進むのでしょうが、子供ならでは感覚で進んでいきます。
子供の視点で物語が進むというのも、少し違和感がありながらも、すばらしい文章力で、ぐいぐい物語に引き込まれていきます。
そして、物語全体に感じる違和感が、ラストに解き明かされていくのですが、そのトリックは、全く想像がつかないものになってます。

私は
「このトリックわかった人いたら天才!」
だと思います。


また、『大人の考えが及ばないようなことを、子供の感性っていうのはあるんだなあ。』とつくづく感じる作品です。
道尾秀介さんは、直木賞受賞の『月と蟹』でも、「子供の目線で書く事」にこだわっているようでした。
そうすると、当たり前と思っていたルールも、当たり前でなくなる。
すごい発想です!

インタビュー記事より引用
新刊.jpより

―道尾さんの代表作でもある『向日葵の咲かない夏』も主人公が子どもです。道尾さんの書く“子ども”は無邪気な一方ですごく繊細で残酷的であるという、人間の普遍的な部分が描かれているように思うのですが、道尾さんは“子ども”を書くということについてどうお考えですか?

-道尾氏
「先ほど言いましたが、子どもを主人公にすると普遍的なものを書ける可能性が高まります。また、大人を主人公にするのと、子どもを主人公にする、どちらが難しいかと言うと、子どもの方が圧倒的に難しいんです。使える語彙も限られてきますし、大人だと性格というのがしっかりしているので、動かしやすいんですが、小説に出てくる子どもはしっかりと描写しないとすぐに齟齬が出てしまう。でも僕は作家なので、難しいことと簡単なこと、どっちをやりたいか聞かれたら難しいことやりたい。出来たときに得るものが格段に大きいですから。そういうのも、子どもを描く理由の1つでした」

☆ ☆

うーん。さすがです!^^
ぜひ読んでみてください。




タグ:道尾秀介
BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク
posted by トヨッコ at 22:01 | Comment(0) | TrackBack(0) | 道尾秀介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2013年02月18日

背の眼

この世の中で、説明がつかないことって、本当にあるとおもいませんか!?
超常現象、だれも理解できない出来事。
私、すごーく怖がりなんですが、そういう超常現象を、
解明したり、想像するのが大好きです!
だから、この作品は良かった!


『背の眼』
<感想>
怖いっすよ。ほんと。
ホラーは、そんなに色々読んでるわけではないんですけどね。
もっと怖いのもあるかもしれないんですが、私は、怖いのを読みたいっていうよりは、世の中の怖い現象をこの小説みたいに「謎解き」してくようなやつが好きなんです!
そういうの好きな人は、ぜひ読んでみてください!
いいっすよ。
道尾さんの小説は、私は【カラスの親指】が初めてでしたが、この小説も当たりでした。
面白い小説いっぱい出してますね。

『背の眼』は、この前、渡部篤朗さん主演でWOWOWドラマになってました。ドラマも面白かった!

でもこの小説は、上下巻ありまして、なかなかのボリュームですので、話の濃さは小説を読んだ方が、楽しめますね。怖さも小説の方が上です!
小説読みながら、何回も後ろを振り返りました!(笑)

上下巻ありますが、意外にあっさり読めました。
登場人物も少ないですし、話の舞台も狭いところですので、シンプルで理解しやすいですね。
すごく読みやすいです。


<さらに感想(ネタバレはしないです)>
「写真を取ったら背中に目のようなものが出る。
背中に目が出た人物は、自殺して死んでしまう。」

「白峠村で宿泊した作家の道尾秀介は、児童の神隠し事件があることを知る」


この2つの不可解な謎の解明が、本作の柱となっています。

おっと、作家の道尾秀介!?
実話ですか!?
というのも、本作の楽しみのひとつになってます。

登場人物で、やっぱり魅力的なのは、
真備 庄介
このキャラクターなしには、本作は成り立たなかったというくらい、
いいキャラクターですね〜。
普通に友達にいたら、完全に変なやつですが、こういう不可解な事件を解くには、変なやつの方が逆に頼れるのです!
とりあえず、すげー怖いことがいっぱい起こっているのに、彼は至って冷静沈着。そしてすごい洞察力です。読み進めていくほど、その思考に舌を巻くことになります。

また、なぜこういう超常現象(霊現象)の探求をするようになったかという、悲しい過去も、この人物をより魅力的にしてくれてます。

私は鈴木光司さんの『リング』を読んだ時の、衝撃がいまだに、心の底にあるのですが、ひさびさにそれに近づく作品に出会えました。
ホラーが苦手な人は、ちょっと怖い思いをするかもしれませんが、謎解きは面白い作品ですよ!






BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク
posted by トヨッコ at 17:31 | Comment(0) | TrackBack(0) | 道尾秀介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
2013年02月08日

「カラスの親指」 道尾秀介 〜 鮮やかで大胆な展開がワクワクします!

「月の恋人」っていう月9のドラマご存知ですか。
キムタクが主演だったのですが。。
私は見たことがありません笑

で。
その原作を書いていたのが、道尾秀介さんでした。
これは、この本を読んでから知ったことでした。
道尾秀介さんの小説にハマってしまったのも、この小説が初めてです。
「カラスの親指」
<感想> 差支えない程度にネタバレに触れてます

日本推理作家協会賞を受賞という帯を見て、買って読んでみたのですが、
私は、このストーリーの人情的なところに、えらく感動してしまい、
涙しました。
最近は映画化もされてますね。
映画を見ている方のブログも見てみました。
http://moviegoer.asablo.jp/blog/2012/11/25/6642557
私は映画はまだでして、原作を先に読んだのですが、
原作を先に読んだ方が、おすすめです!
(見てないのに言うなという方もいますが・・)
最後の方で、「まさか!?」というどんでん返しがあるからです。

でも、そのどんでん返しも、主人公のために仕組まれたものだった
と思うと、騙された衝撃よりは、これはやっぱり
「感動」の方が大きいです。
こういう小説大好きです。
BuzzurlにブックマークBuzzurlにブックマーク
posted by トヨッコ at 15:00 | Comment(0) | TrackBack(1) | 道尾秀介 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。